左脳

特別講義、広島経済大学にて

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久しぶりの大学講義

広島経済大学で、ゲストスピ-カ-の機会を得た。僕自身もはじめて行った大学である。今回は、鹿児島県立短期大学以来の「クラウド・ファンディング」のお話で、基本的なところから、日ごろ支援している事例を中心に展開した。大学生には社会経験がないことが大きいと思うが、難しいものなのかもしれないが、きっと大学の業界でもいろいろ出てくるだろう。近畿大学のハチミツの研究や、早稲田大学のラグビ-部のユニフォ-ムにしかり、小口資金の投資がこれからますます脚光を浴びる、そして身近なところで大学のキャンパスの中にも、地域のあれやこれやで出くわすことが多くなるだろう。不思議なことに、社会人向けに同一講義を頼まれたので、またお話できることになったので、今日の反省を基に再度肉付けして望みたい。広島経済大学の関係者の皆様、ありがとうございました!

漱石のことば

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断片の言葉から学ぶ

再三になるが、漱石没後100年。とにかく漱石関係の書籍が多く発刊されている。漱石のことばをまとめたものものも、何冊か発売されており、こうしたものから学ぶことも多い。人生訓、文明、思想、恋愛・・・、いろんな角度から向き合うことが可能である。なぜ漱石は多くの人に読まれるのか。この答えは漱石が放つ言葉が、今なお人間の根幹の琴線に触れるからではないかと思う。何度もその言葉から考えさせられる。文学軽視の流れにある。「文芸は技術でもない、事務でもない。より多くの人生の根本義に触れた社会の原動力である」(三四郎(同書、216ペ-ジ)文系不要論の再考といえる遺言である。

名著と思える

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何度読んでも新しい

大前研一さんの数ある書の中で、これが一番だと思っている。ビジネス系のもので評価は高いが、それを凌駕するものだと思っている。約20年前に大前さんが東京都知事選挙に立候補した際の体験記であり、僕もそのタイトルを拝借して、自身の選挙戦を振り返るのに、まとめている。ブログでも公開している。大前さんが創設した政策学校一新塾  は僕も卒業生であり、縁もある気がする。僕の敗戦記は、同人誌に掲載していて、続編をどんどん書いていくつもりであったが、編集者が亡くなったため、ストップしている。一新塾の同士であった。この場で少しずつは、連載しようと思っている。

話を戻すと、大前さんの敗戦記は、勝ち続けてきた人が赤裸々に選挙戦で負けたことを素直な言葉で書かれており、ほんと訴えるものがある。選挙戦の運び方も現在でも参考になることもあるが、それ以上に、選挙の体験、それからどう活かすのかといった命題に、自身も向き合える内容。政治への向き合い方、これからの僕自身の選挙出馬については、どこかでコンセプトを語っておかないといけないように思う。

不動産投資の学び

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不動産投資、初心者向けの良書

巷で多くの不動産投資の書籍があるが、この本はわかりやすいと思える。不動産専門の税理士さんが書いた本であるが、投資家のタイプ別から税金にまつわるまで、まとまっている。不動産の利回りなどの計算方法が変わるわけではないが、考え方をしっかり学ぶことができる。いろんな書籍を読んで、自ら勉強していくことは必須だが、入り口でこれが難しいと感じたら、なかなか入り込めない者になる。これは不動産投資のみならずではあるが・・・。今や利回りが4、5%というのが主流になって、需要と供給のバランスが悪い。マイナス金利もあって、需要が過多という傾向である。サラリ-マンの不動産投資も活発だ。勉強することは無駄にはならない。

財務諸表論の論点整理

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生きた経済社会を映し出す鏡

気の遠くなるような分厚い会計書であるが、中身は会計の何故に答える辞書的な役割を果たしてくれる書籍。ルビも多く打ってくれているし、解説も詳しいので、助かる一冊である。会計の勉強は僕も逃げがちなところはあるが、会計がわからないと経営はできない。根幹にかかわることなので、ここは逃げられないところである。そして、会計は使い方ひとつであり、この道具を正しく使っていくことが大切である。最初から読むのもいいが、興味のある個所から、いや必要な事項にあったときに読むというのでもいいと思う。健全な会計マインドを醸成していく体力作りと期待できる。会計士や税理士といった資格試験にも網羅していると書かれてあるので、受験生にも実務者にも研究者にも役立つに違いないと思っている。ぶっといので、おっと引いてしまいそうだが、会計から逃げないこと。自分にも戒めながら、勉強を続けたい。

漱石、100年後に逢いましょう

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一生枯れない泉

奥泉光さんの編纂の漱石特集号。今年は、漱石没100年ということでたくさんの催しやこうした特集といったものがあり、漱石を研究していた身としてはどうしても気になる。この本の中にも書いてあるが、漱石の文学について、奥泉光さんは「飲んでも飲んでもまだある、一生枯れない泉」と表現されているが、まさしくそのように思う。研究者においてもたくさんの方が批評や論文が残されているが、色あせることもない。一般の読者にもたくさん愛されている国民的作家であるのは言うまでもないが、同じ作品を読んでも、こうだったのかもしれないとかしばしば思う時がある。だから虜にされるんだろうなと思う次第だ。漱石の作品の中に、夢十夜という小説がある。夢のお話が10夜あるのだが、その最初の1夜で、「百年、私の墓のそばに坐って待っていて下さい。きっと逢いに来ますから」という文章がある。今年は100年後である。何か問いかけられているような気がしてならない。漱石を知る一冊として、いいのではないかと僕は思う。

新しい市場のつくりかた

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文化開発を捉える

新規商品を開発するには、どういった着眼点が必要であろうか。この書籍から学べることは、問題の設定の仕方を間違えないこと、深くとらえることであり、新しいコンセプトの価値を創造するには、商品やライフスタイルという生活文化から開発創造をしていく視点である。ちりばめられた具体例もあるので、参考になる。経営学者の三宅先生の書籍なので、大学の講義テキストになのかもしれないが、一般の経営者には十分参考になる。足元にある資源をどう活かしていくのか、自身にも問いかけを行えた良書と巡り合えた。新しい市場を創造していこう。

文化と経済の芸術学

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文化と芸術を足場に

明日の可能性を考えたとき、文化と芸術を拠点にした新しい価値を見出すことが必要になる。20世紀の経済の下支えが文明であるならば、21世紀は文化と芸術を経済のてことして、捉えていく認識が重要視される。こうした視点で整理された書籍を読み直すと、いわゆる「サードポイント」はどこにあるのか。学習の場、生涯学習の場や、価値の流動化された未来価値の位置づけといったところに、動態が移動するということに他ならないか。文化や芸術は一見、ビジネス領域には難しいところだが、視点を整理していくと価値創造を作り上げていくには、マストな部分として、際立させる。非生産性である部分を生産的に考えると、やはりしんどいところはあるが、時代の変遷を考えると、先生の言う「サードポイント」はこれからほんと大切だろう。新書なので手に取りやすい。是非、一読を。

著者 : 谷口正和
ライフデザインブックス
発売日 : 2016-09-28

おししいと感じる言葉

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情報の「おいしさ」をキャッチする

人間はそれぞれに味覚があり、匂いや食感さまざまな部分で「おいしさ」を感じる。このおいしさは文化や地域にも異なるものもあるが、食に携わったものとして、認識しておかないといけない知識がある。それは言葉の「おいしさ」である。実はこのおいしさは情報で操作していくことも可能であり、「もちもち」や「ジュ-シ-」とか与えられた言葉によって、「おいしさ」をイメ-ジを沸かすことがある。つまり、言葉が持つ力をどう使いこなすという点は、与える側はきちんと理解しておく必要がある。この書籍。「おいしさ」の調査をいろいろ行っており、データがちりばめられているが、随分参考になる。商品開発やマーケティング、ブランディング等々、役立つと思える辞書として、ビジネスの場に置いておくのはいかがであろうか?

 

配偶者控除は廃止すべきかどうか?

配偶者控除はどうなるのか?

そもそも配偶者控除は、見直しの主な目的として、①共働き世帯が専業主婦世帯を上回り、税に不公平感がでてきていること、②パートやアルバイトの主婦などが「年収103万円の壁」を気にせず働ける環境を整備する、といったところと言えるが、本当に配偶者控除をなくすべきなんだろうか?僕個人としては、ここはなくすべきではないと考えている。夫婦控除がどうなるのかというのもあるが、「主婦の仕事の軽視」というのが、廃止の反対理由だ。確かに主婦の仕事は、お金に結び付かないが、立派な社会の役割だと思っている。女性の社会進出は妨げようということではないが、子育て一つ考えても、この重要な役割よりもビジネスから得るお金という報酬を求めるのはどうかと考えている。税収を上げるのもわかるが、人的控除の中でも配偶者控除はなくすべきでない。主婦の立派な役割を全うできる社会体制を望む。しかし、流れ的には配偶者控除はなくなりそうだと思えるが・・・。