会計・税務

農業簿記検定

検定試験について

達成度や自分の評価、あるいは基準ということを図る上で、資格というのは重要な役割を示す。数年前より、農業簿記検定という民間資格がはじめられた。農業の法人化や企業化ということで、農業簿記を1・2・3級とわけ、考査するものだ。民間資格なので、国家資格と違い、取ったからといってどうこうなるものではない。ある程度の知識や素養を示すものでしかない。農業簿記検定に関しては、6次産業化を認定する場合、総合化事業計画を策定するわけであるが、その時の評価点にするなど、建設業経理士のような役割や評点を与えることでインセンティブを与えたらどうか思う。建設業経理士は1・2級を持っている人には会社の評点が上がるような仕組みがあれば、もっと普及するのではないかと思う。検定試験も作る方も受ける方も考えることは多そうだ。農業会計に携わるものとしては、やはり普及してほしいと願うものだ。

 

税理士の生きる道

業界が長くなっても

基本、税務署とか税理士とかは好きではないので、できるだけ一緒しない。もう長くこの業界にいるが、僕には肌が合わない。これ生理的な問題だ。昨日はご縁合って、食事を一緒にしたが、人柄もよく話しやすかった。全否定して門戸を閉ざすだけは進歩もないし、僕個人、「できるだけ」という条件があるだけだ。話している中で興味深いことがあったが、「税理士の生き残る道は、相続税業務しかない」ということ。確かに増税となると、資産課税は強化することは目に見えている。相続税の申告はさすがに素人では難しいと思う。今後簡素になるかもしれないが、クラウド会計などこれまでの税理士業務も大きく変わる過渡期にある。故に、相続税に活路を見出すのは当然の事だろう。どこに自分のポジションを置くのかは、大切である。自分が商品であるから。その人は相続税に進むということだが、僕も資産税を専門にする方向は正しいベクトルだと思う。税理士業界も大変です。士業の安住の時代はもう終わった。

農業簿記再考

やはり気になるもので・・・

久しぶりに農業簿記関連の書籍を手に入れた。なかなかレアな書籍と思う。この書籍は、全国の農家の記録や帳表をまとめており、貴重な資料と言える。時々、日本の古本屋 で見るようにしており、やはり農業会計はこれからも何等かでかかわっていく分野であろう。それにしても、農業会計は独立した分野としては弱い。大学の公募をみても、それは感じる。衰退の一途である。博士号で一区切りした分野でもあるが、いったん少し離れることで違う目も出てくるかもしれない。ぼちぼち再稼働も必要であろうと思う今日この頃。

 

かつての指導教官

遺作

修士のときに、指導教官だった星野一郎先生。昨年、急死した。僕自身、4つの大学で学位を得たが、僕には合わなかった大学であり、早く脱出したい一心であった。そのころ、精神的にもしんどい時期でもあったが、今頃になって、その時の指導が役立っているように思う。修士学生時代はよく衝突もしたが、学生の自由なテーマの選択、学習とやりやすかったが、やたら形式は厳しかった。さすがに細かすぎることを僕も当時言ったが、その点は「細部は神に宿る」ということをよく言われ、譲らなかった。また僕には補助金など会計について、薦められたことがあったが、今思うと、国立大学の不正会計問題や粉飾会計の研究もその後していることから、自分にも関心があったテーマだったのかもしれない。農業はとくに補助金は切っても切り離せない問題である。故に、十分に合致するところであったかもしれない。変わった先生であったが、今なら受け入れられたかもしれない。僕も若気の至りとして許していただきたい。今更ながらご冥福をお祈りしたい。他大学ではあるが、会計分野では研究を続け、博士の学位は一応得た。この場ではあるが、報告したい。遺作となったテキストのようだが、購入して読んでみたいと思う。腰巻の仕訳なしで学べるというのは、もともと簿記嫌いと公言した師の思考であろうが、会計はやはり簿記が重要なのではないか(師の書き方でするならば、ー簿記は重要ではないとまでは言わないがー、というような但しを入れるのか)と思う次第。議論すれば衝突するだろうが、それは学問上の事であり、様々な考えかたがあるのはいいことである。

 

もう一つ博士号を!

ダブルドクターの時代

先日、博士号は取得したが、これで終わりではなく、改めてスタートである。2つ目の博士号を取るために動いているが、博士号を取るには自分の能力もさることながら、指導教官との相性もある。少なくとも2つ目ともなると、指導教官がシングルドクター同士であるならば、その方が僕以上の学力・人望などを備えていないと、僕が学ぶに値しない。社会人にもなって、もう一つと思うには理由がある。学術界もシングルドクターの時代ではなくなる。査読云々とかいうが、そんなのあまり関係ない。僕は学位と思っている。ダブルドクターになってから、ようやく自分は研究者であるは言うこととしたい。それだけ自分に課題を課すから、研究者という価値があるのであって、サラリーマンで楽するのならば、僕も格好だけそうする。今回、自分が動いたが、大失敗した。かなりひどかったので、新天地を模索することとした。もう僕も40歳を越えている。歩み寄ってどうのこのうという年齢でもない。ダメなものはダメ。時間の無駄である。また苦しいイバラの道になるが、イバラの道だから研究なのだ。それをガタガタいうのなら、研究者失格。僕は2つ、博士号をとってから言う権利が発生する。アクセサリーでもないが、もう一つは自分に課したい。その後、自分の趣味的な動きに移行したい。それまでは僕も修行僧である。

論文送付

思い切って送ってみた

東京農業大学での博士論文。一度もお会いしたこともないが、是非、お会いしてみたいと思う先生に論文を送ってみた。メールの返信もあり、今度、コロナが終息すればお会いする機会に恵まれそうだ。農業会計学は、「農業」に力点を置くのか、「会計学」に力点を置くのか、これは大いに悩んだ。農学部で博士号をいうことであれば、前者でという理解であるが、僕がこれまでやってきたのは後者にどうしても力点をという話になる。どちらも天秤にかけても必要であるが、会計ということにもう少し深堀も考えるべきではないのかと思うところ。一応、博士号という区切りが区切りとしていいのだが、これは今後の僕の課題になるだろう。農学部系では、農業会計という分野がもう重要視されていない。社会科学、会計学から見る農業の位置づけの方が重宝される気もする。農学部で学んだ人間ではないからそう思うのか。それにしても、思い切って論文を送ってみてよかった。今後の楽しみである。

電卓の使い方

電卓にも操作の仕方がある

昔、電卓を使い始めたころ、いや会計の仕事に携わるようになってから、サッカー選手がサッカーボールとともにするように、電卓は常に横にいる。電卓にもカシオ製とシャープ製で若干使い方が違うのだが、ひょんなことで復習をした。たくさんボタンがあり、機能があるが、ああなるほどねということもあった。何でも宝の持ち腐れってことが多い。機会がなければ、向き合わないことは、その時々でしないといつまでもしないかもしれない。

 

漁業会計

僕にとっては難度が高い分野

昔、農業会計から漁業会計へ研究をシフトしようと思ったことがある。農業会計は僕は流行ではなく、必然であったが、あまりにも社会科学系の研究者が農業会計にシフトが見られ始め、自分が埋もれると危惧したわけだ。これは漁業はただの思いつきであった。しかし、一応は書籍や論文を集め、勉強を多少したが、僕には手に負えなかった。知識が追いつく気もしなかった。この前、パラっと話が出て、整理がてら出してみた。当時はあまり文献は出て来なかった。真ん中にある書籍には、漁業経営管理論は皆無に近く、若手研究者に期待すると記されてある。漁業分野は人材不足か…。僕の見地からすると、漁業に会計導入や普及という格闘では学ぶことはある。人がやらないところに切り込むのは、チャンスもある。若気の至りか、懐かしい、昔の僕の思い出である。

 

確定申告

1か月延期した確定申告

明日でようやく確定申告が終わる。若干猶予を与えるようなことを言うが、一応、区切りである。今年はしんどく忙しかった。1か月確定申告は伸びたが、法人の申告は延長はない。またまたコロナであるが、感染拡大を防ぐという意味で確定申告を延ばすのは英断かもしれない。しかし、本当にそのことで困って時期を延長し、それを活用した人がどれだけいたのかのは検証すべきと思う。会計事務所の現場からは、やはり管理がちゃんとできていない人が延期を逆手にしたようにも思う。今年は終わった感のない確定申告業務であったが、さすがに年々、きつくなってきている。歳を重ねたのもあるが、年々、税制改正によって複雑になり、頭を使うことが多くなってる。頭がついていくのかなといつも思うのだ。皆さんも自分の事、よく調べてるし、まあ怖い仕事だとつくづく思う。

内部留保

節税か内部留保か

やっぱりコロナの話か....。どうしても話題の多くがコロナの影響がどうだのああだのっていう話になり、今日は暑いね、寒いねとかいうような、日ごろであれば、カープが勝った負けた、強い弱いなどと同じようなコミュケーションなのか。当分、ここからは逃げられそうにない。会計事務所に身を置く人間としては、毎日のようにその悩み。やはり「お金」である。つなぎ融資といっても、希望者殺到。5月末から6月初めにもなると聞く。今・すぐという緊急性と相反する現実。多くの倒産が予想される。それは他人ごとではなく、自社もそうなるかもしれない。私の住む広島県は、2年前に豪雨災害に見舞われた。その時も多くの資金を注入し、企業は踏ん張ってきたが、それもまだ半ばというところにコロナである。広島県においては、そうした事情もあり、相当無理な融資も応じたらしい。そうなると、今回、厳しい情勢は間違いないが、支援はできるのか。銀行も経営がある。儲かったときに、節税といってお金を使うことが果たしてどうなのか。利益を出して、納税。すべては取られない。こうした方がお金は残ると言っても、税金の納付は嫌なものである。税金の使われ方に皆さんがよく思ってないんだろう。節税カ内部留保か。危機的な状況の中、再度、自社に問うといいのではないか。

著者 :
唯学書房
発売日 : 2015-10-10