読書

音楽で成長の土をつくる

51myrng-5ql__sx356_bo1204203200_

音楽と教育

音楽の効用が幼児教育に重要なパーツであると昔から思っており、うちの子供たちもヤマハ音楽教室に2歳から通わせている。最初の頃は音に親しむという感じであったが、徐々に音を覚え、歌を歌い、ピアノが弾けるようになってきた。今のところ、3人のうち、2人通っているが、いずれもじっとしていなかった。他の子はちゃんと静かにしているのに、自分の子供だけうろちょろうろちょろしている。しかし、誰よりも早く歌は覚えており、口ずさんでいる。すぐに効果を測定するには難しいが、ヤマハさんに通わせてよかったなと思っている。音で覚えることで記憶力も育つだろうし、作法も学べてくるだろうと思う。少し興味があり、何冊か音楽関連の教育を読んでいる。子育て真っ最中、この時の時間に活かしてみたい。

「思い通りにならない」から「より豊かに生きる」へ

%e7%84%a1%e9%a1%8c

早く出会えればよかったと普通に思う

子供はヤマハ音楽教室に通っている。かつての僕も音楽教室には通っていた。自分の意志で小学校に入ってからやめた。しかし、今となっては一番続けていればよかったと思い、後悔の念がある。たまたまこの本に出会えた。心がすっとした感がある。内容は、音楽大学卒業のマイナスと思われがちであるが、素晴らしい武器となる人生の選択ができる。それは音楽大学で学んだ素養や作法が十二分に活かされる。しかし、人生は思い通りにいかないから、思考のスイッチを変換して、より豊かに生きる方法があるよってことを書いてある。簡単に言うとそんな話。人と違う生き方を選ぶのは、相当の覚悟はいるかもしれないが、こうした考えや生き方があるなと素直に思える。音楽を通じて、学ぶ世界は無限の可能性を秘めている。この戦い方を僕は知っていればとまた違う生き方ができたであろうにと思い、つらつらと脳裏に刻まれる言葉や思想を得た。自分の子供は芸術系に進んだらどうかと思っているが、本人の自由。僕の思想は押し付けられない。音大卒の戦い方は、参考になったので、ご紹介まで。

著者 : 大内孝夫
ヤマハミュージックメディア
発売日 : 2015-12-18

舞姫、エリ-ゼのその後

512oweb5opl__sx358_bo1204203200_

飽くなき探求

徹底した調査によって、エリ-ゼのその後が明らかにした一冊。森鷗外が唯一、愛した女のではないかと言われているエリ-ゼ。舞姫の作品に出てくるエリスがモデルとされているが、エリ-ゼがその後、どう生きていたのかということを知れる。鷗外の死の直前に、手紙や写真など自身で処分されたと言われており、記録がない中、六草さんのドイツでの調査がこうやって、世の中に読まれ、披露できるのはとても素晴らしい。やはりあきらめてはいけない。それでもここまではなかなかできない。是非、手にとって読んでもらいたい一冊。鷗外の見方が変わるかもしれない。

 

旅化する社会

%e7%84%a1%e9%a1%8c

価値と変化

谷口先生の最新作。ようやく読みました。今回の新作は、自分の今とフィットして、再認識・補完・補強できる内容でよかったです。過去のものも気づきを得ることができますが、著書の中で一つだけピックアップすると、価値再考というところ(P102-104)。具体例で挙げられてますが、60歳以上の方に生活の満足度を調査したところ、おひとり様の生活の方が幸せではないかという調査結果がでたそうだ。家族を作って、生活することが幸せだという価値はもう過去のものになってしまっているのか?価値と変化。変化が常態化するという現実は、ほんと向き合っていかないといけないと思うところである。約280ページあるが、良書。読んでみてほしい一冊。

 

著者 : 谷口正和
ライフデザインブックス
発売日 : 2016-10-21

100人読めば、100人の答えがある

%e7%84%a1%e9%a1%8c

読み手の自由

ロラン・バルトは「テクストの死」ということで、書き手のテクストが離れた瞬間、書き手から読み手へ読解はシフトし、テクストの解釈は読み手の自由になるという。つまり、書き手の想いが読み手に伝わるかどうかはまた別の次元の話になるということで、この本は国民的作家である漱石の読みに対して、幅広く読み手の面白さを伝えている気がする。小説をすべて読む必要はないとか、わからなくてもいいとか、読者の興味はいろいろあって、自由に味わっていけばいいという文学の醍醐味を教えてくれている気がする。子供も一定の歳になったら、読ませようと思う一冊であった。文学はやはり面白い、そして心を豊かにさせてくれるものである。みんな研究者になるわけではない、読書は楽しめばいい。ほんとにすべての本がすべて理解しているとは限らない。

空気の研究

%e7%84%a1%e9%a1%8c

蔓延する空気に水を差す

小池東京都知事がマスコミ対応をしているときに、言っていた本でやっと読むことができた。空気による人間社会の支配を考察している。その場の空気によって、左右されるされながら翻弄されていることを見事に描いている。よくよく考えると、その場に包まれた空気によって、雰囲気かな、大きく影響する。先日の日本シリ-ズでもそうだ。空気によって、情勢はかなり変わっていった。人間社会の多方面の場面で、そう感じるときは多いと思える。それにしても小池都知事から学ぶことは多い。レトリック感覚というか、背景にあるものをとらえて、現実を打破する。空気もあるが、水についても書かれているので、読んでみるといいと思う。

ロンリの力

51yqvmt-xwl__sx336_bo1204203200_

論理学をやさしく

昔、論理学にはまったというか、関心が強かった時期があり、むさぼるように勉強した時期がある。物事の組み立てをどう構築するのか、言葉の使い方をどうしていくのか、といった課題に対して、三段論法しかり、逆、対偶など一個一個、ノートに転記しながらやった覚えがある。パソコン時代でもあっても、自分で紙に書いて整理することはやはり効果的と考えている。今回、TVのEテレで放映されていて、補助教材で紹介をされていたので、購入してみた。優しく書かれているが、一通りしっかり学べると思われる。あとは訓練だ。野矢先生の他の書籍でも若いころ勉強した。高校生くらいの人が読むと一番いい気がする。ちょっと覗いてみたらいかがだろうか?

 

論理的な思考

%e7%84%a1%e9%a1%8c

三角ロジックで論理的思考を養う

大学受験の著名な英語教師である、横山雅彦先生の一般向けの文庫。クレ-ム・データ・ワラントを駆使した三角ロジックで、論理的な思考の養成に一役買うものである。論理的に物事を考える力はやはり訓練がいる。論理的思考に加え、「心の習慣」という背景(英語にはロジック)にある部分にも目をむけて、説明を加えてあるのが、僕はみそだと思っている。自然とこうした知識を援用して、物事をとらえていければ、社会の問題の解決に役立つことは間違いない。一読してみる価値はある書籍である。

漱石のことば

516xy7q1rzl__sl160_

断片の言葉から学ぶ

再三になるが、漱石没後100年。とにかく漱石関係の書籍が多く発刊されている。漱石のことばをまとめたものものも、何冊か発売されており、こうしたものから学ぶことも多い。人生訓、文明、思想、恋愛・・・、いろんな角度から向き合うことが可能である。なぜ漱石は多くの人に読まれるのか。この答えは漱石が放つ言葉が、今なお人間の根幹の琴線に触れるからではないかと思う。何度もその言葉から考えさせられる。文学軽視の流れにある。「文芸は技術でもない、事務でもない。より多くの人生の根本義に触れた社会の原動力である」(三四郎(同書、216ペ-ジ)文系不要論の再考といえる遺言である。

名著と思える

51rgp9ojz5l

何度読んでも新しい

大前研一さんの数ある書の中で、これが一番だと思っている。ビジネス系のもので評価は高いが、それを凌駕するものだと思っている。約20年前に大前さんが東京都知事選挙に立候補した際の体験記であり、僕もそのタイトルを拝借して、自身の選挙戦を振り返るのに、まとめている。ブログでも公開している。大前さんが創設した政策学校一新塾  は僕も卒業生であり、縁もある気がする。僕の敗戦記は、同人誌に掲載していて、続編をどんどん書いていくつもりであったが、編集者が亡くなったため、ストップしている。一新塾の同士であった。この場で少しずつは、連載しようと思っている。

話を戻すと、大前さんの敗戦記は、勝ち続けてきた人が赤裸々に選挙戦で負けたことを素直な言葉で書かれており、ほんと訴えるものがある。選挙戦の運び方も現在でも参考になることもあるが、それ以上に、選挙の体験、それからどう活かすのかといった命題に、自身も向き合える内容。政治への向き合い方、これからの僕自身の選挙出馬については、どこかでコンセプトを語っておかないといけないように思う。