
大学生と共に
僕の現在の研究キ-ワ-ドは、農業・飲食業・クラウドファンディングの3つであり、基本は会計を基軸として学術的にまとめている。今回、学生と共にやっている調査は、飲食業の会計を焦点にヒアリングの中から帰納的にまとめていくことを主眼としている。過去の文献をさぐってみても、製造業や建設業などは多く管理会計研究はみられるが、飲食業は皆無に等しい。特に僕の感覚で言えば、成功の要因の一つに会計による経営把握がきちんとなされているところはぶれていない気がする。中小企業、とりわけ小規模なエリアで検討をしているが、どこまで科学的にやっているのか。味はおいしいが当たり前の前提あって、そこかた原価、販売管理費など管理をどうしていくのか。昨日の調査は目がうろこになる話であった。実務でも活かすのは当然として、研究面でも蓄積を重ねていきたいと考える次第。3つのキ-ワ-ドの最後の矢が放っていきたいと思う。

論理学をやさしく
昔、論理学にはまったというか、関心が強かった時期があり、むさぼるように勉強した時期がある。物事の組み立てをどう構築するのか、言葉の使い方をどうしていくのか、といった課題に対して、三段論法しかり、逆、対偶など一個一個、ノートに転記しながらやった覚えがある。パソコン時代でもあっても、自分で紙に書いて整理することはやはり効果的と考えている。今回、TVのEテレで放映されていて、補助教材で紹介をされていたので、購入してみた。優しく書かれているが、一通りしっかり学べると思われる。あとは訓練だ。野矢先生の他の書籍でも若いころ勉強した。高校生くらいの人が読むと一番いい気がする。ちょっと覗いてみたらいかがだろうか?

農業簿記に関する研究
2011年に農業簿記にかかわってから、自分の農業会計研究も「簿記」というものに着目して、章の一部になってきたような気がする。そもそも僕のくぐりとして、修士の際にまとめた農業会計の課題を学会で報告してみようということだったが、たまたま縁あって、農業簿記の部会にまで携わることになった。これも縁で学会賞まで共同であるが、いただき、画像の書籍もまで発刊。財務会計の世界にもヒアリングを重視した点が良かったように思う。そのときから日本簿記学会にも参加するようになって、今年の5月に久しぶりに報告したものを、今回、投稿する。簿記の領域が特に関心がつよいわけではないが、今回の整理したものは、簿記の領域で語るべきだろうと思っている。簿記にさかのぼることも必要なことである。査読が通るのか、わからないが、チャレンジあるのみ。学者はあらさがしが好きな人たちなので、またあれやこれやと出てくるんだろう。僕がそこにチュ-ニングすればいいのだが、僕にもプライドがあるので、譲れないところは譲らない。でも論文には意義がある。
 | 著者 : 中央経済社 発売日 : 2014-01-29 |

転職の例
社会人から大学教員に転身する人は多い気がする。どこかでキャリアチェンジをしたいと思う時期があるんだと思える。少し研究者の領域にかかわっているが、外から見ても一般の企業人より、拘束がなく、社会的地位も高いことから、大学への転職もわからないわけではない。学者の世界もいろいろあるが、僕もどこかで移るのかもしれないなと思うときがある。みんな一度くらいは転職は考えるときはあるのではないだろうか?
 | ディスカヴァー・トゥエンティワン 発売日 : 2013-09-09 |

三角ロジックで論理的思考を養う
大学受験の著名な英語教師である、横山雅彦先生の一般向けの文庫。クレ-ム・データ・ワラントを駆使した三角ロジックで、論理的な思考の養成に一役買うものである。論理的に物事を考える力はやはり訓練がいる。論理的思考に加え、「心の習慣」という背景(英語にはロジック)にある部分にも目をむけて、説明を加えてあるのが、僕はみそだと思っている。自然とこうした知識を援用して、物事をとらえていければ、社会の問題の解決に役立つことは間違いない。一読してみる価値はある書籍である。

久しぶりの大学講義
広島経済大学で、ゲストスピ-カ-の機会を得た。僕自身もはじめて行った大学である。今回は、鹿児島県立短期大学以来の「クラウド・ファンディング」のお話で、基本的なところから、日ごろ支援している事例を中心に展開した。大学生には社会経験がないことが大きいと思うが、難しいものなのかもしれないが、きっと大学の業界でもいろいろ出てくるだろう。近畿大学のハチミツの研究や、早稲田大学のラグビ-部のユニフォ-ムにしかり、小口資金の投資がこれからますます脚光を浴びる、そして身近なところで大学のキャンパスの中にも、地域のあれやこれやで出くわすことが多くなるだろう。不思議なことに、社会人向けに同一講義を頼まれたので、またお話できることになったので、今日の反省を基に再度肉付けして望みたい。広島経済大学の関係者の皆様、ありがとうございました!

断片の言葉から学ぶ
再三になるが、漱石没後100年。とにかく漱石関係の書籍が多く発刊されている。漱石のことばをまとめたものものも、何冊か発売されており、こうしたものから学ぶことも多い。人生訓、文明、思想、恋愛・・・、いろんな角度から向き合うことが可能である。なぜ漱石は多くの人に読まれるのか。この答えは漱石が放つ言葉が、今なお人間の根幹の琴線に触れるからではないかと思う。何度もその言葉から考えさせられる。文学軽視の流れにある。「文芸は技術でもない、事務でもない。より多くの人生の根本義に触れた社会の原動力である」(三四郎(同書、216ペ-ジ)文系不要論の再考といえる遺言である。

何度読んでも新しい
大前研一さんの数ある書の中で、これが一番だと思っている。ビジネス系のもので評価は高いが、それを凌駕するものだと思っている。約20年前に大前さんが東京都知事選挙に立候補した際の体験記であり、僕もそのタイトルを拝借して、自身の選挙戦を振り返るのに、まとめている。ブログでも公開している。大前さんが創設した政策学校一新塾 は僕も卒業生であり、縁もある気がする。僕の敗戦記は、同人誌に掲載していて、続編をどんどん書いていくつもりであったが、編集者が亡くなったため、ストップしている。一新塾の同士であった。この場で少しずつは、連載しようと思っている。
話を戻すと、大前さんの敗戦記は、勝ち続けてきた人が赤裸々に選挙戦で負けたことを素直な言葉で書かれており、ほんと訴えるものがある。選挙戦の運び方も現在でも参考になることもあるが、それ以上に、選挙の体験、それからどう活かすのかといった命題に、自身も向き合える内容。政治への向き合い方、これからの僕自身の選挙出馬については、どこかでコンセプトを語っておかないといけないように思う。

不動産投資、初心者向けの良書
巷で多くの不動産投資の書籍があるが、この本はわかりやすいと思える。不動産専門の税理士さんが書いた本であるが、投資家のタイプ別から税金にまつわるまで、まとまっている。不動産の利回りなどの計算方法が変わるわけではないが、考え方をしっかり学ぶことができる。いろんな書籍を読んで、自ら勉強していくことは必須だが、入り口でこれが難しいと感じたら、なかなか入り込めない者になる。これは不動産投資のみならずではあるが・・・。今や利回りが4、5%というのが主流になって、需要と供給のバランスが悪い。マイナス金利もあって、需要が過多という傾向である。サラリ-マンの不動産投資も活発だ。勉強することは無駄にはならない。

生きた経済社会を映し出す鏡
気の遠くなるような分厚い会計書であるが、中身は会計の何故に答える辞書的な役割を果たしてくれる書籍。ルビも多く打ってくれているし、解説も詳しいので、助かる一冊である。会計の勉強は僕も逃げがちなところはあるが、会計がわからないと経営はできない。根幹にかかわることなので、ここは逃げられないところである。そして、会計は使い方ひとつであり、この道具を正しく使っていくことが大切である。最初から読むのもいいが、興味のある個所から、いや必要な事項にあったときに読むというのでもいいと思う。健全な会計マインドを醸成していく体力作りと期待できる。会計士や税理士といった資格試験にも網羅していると書かれてあるので、受験生にも実務者にも研究者にも役立つに違いないと思っている。ぶっといので、おっと引いてしまいそうだが、会計から逃げないこと。自分にも戒めながら、勉強を続けたい。