
未来の農業経営者の学習の場
静岡に続き、山形にも農系の専門職大学ができるそうだ。2度、大学設立にかかわり、心血を注いだが、うまくいかなかった。その時にいつも出ていたのが、専門職大学の話。個人的には教員に多大な負担はかかるが、これから多く進めるべきと僕は思っている。まず大学経営側においては、教員数が少なくて済むので、コスト減が見込まれる。学生側。専門学校を否定はし永井が、大学卒が欲しいと思う人も多くいる。技術技能の専門性と理論の専門性をリミックスして学べ、より実践教育が大学でできるのならいいのではと思うのだ。専門学校からの3年次編入も可能性もあるし、ここは仕組みづくりと思う。いずれにせよ、遠い山形の参入に大きく期待しているので、楽しみに動向をみたいと思う次第である。

夏の特別講義
昨年より県立広島大学で「商品ブランド開発論」という講義にかかわっている。事業者の商品選定、講義、講評というところが僕の役割で、コーディネートも難しいが、学生受けする講義を受け持っている。昨年の商材をがらっと変えて、今年は臨んだが、ここの学生はレベルが高いなと思いますね。初見の商材の問題点を洗い出し、解決策、出口を見出し、プレゼンできる。20歳前後の若い人たちの感性もミックスして、こちらも勉強になりました。来年もかかわるのかどうかわかりませんが、こういう講義は大学でもっとやるべきでしょうねと思うところです。

人文学の農業
最近のことだが、農業地理学という学問があることを知った。農業および農業に関連する事象を地理学的見地で考察すると言ったものだが、地理的なものから農業を見るのはわかるが、それを経済的に、あるいは経営的に見ていこうとする学問領域の拡張もあるようだ。少し地理もみていこうと手にしたのがこの書籍。息子と一緒に読んでいるが、なかなか面白い。農業を違う視点で見るというのも斬新である。

昔の杵柄
この時代にご一緒していた方に用事あって、連絡した。敢えてお名前は出さないが、久しぶりだったなあ。いろいろ話が出来て、嬉しかった。やはり能力の高さを改めて感じた。もう6次産業には僕は関わってないが、当時のような猫も杓子も6次産業というのは聞かなくなった。現実はうまくいってない…、成功のケースはほぼ聞くことがない、関わっていた最後の方は、うまくいってない→立て直しという仕事が主なものだったような記憶がある。DX、デジタルも絡ませて、24次産業化へというのも耳にするが、足元の生産の精度を高めることが最初のスタートだとは思う。

そろそろ大きな声で!
メディア統制をしているのか、10月に迫るインボイス制度のことをあまり言わない。これは大ごとになると思うので、大反対である。徴税が必要ならば、他の方法でと思うところだが、明らかに景気は冷え込み、中小企業が廃業に追い込まれていくことは目に見てわかる。現実の世界がわからない人たちの立法かもしれないが、これはまずいと思っている。僕は農業の方の話が多い方なので、農家関係と話をしても、ほんと真面目。いろいろ勉強をしている。感心する。しかし、この制度はやめるべきだ。インボイスの話をすると、政党支持率は間違いなくさらに下がる。だから言わないのだろうと思うが、この制度が導入されると、事業者の負担も大きいが、社会の影響も大きすぎる。そんなこんなもあるが、農家の皆さんにはこの本をご紹介しておきたい。

久々の大阪経済大学
学生が僕の論文をたまたま見つけてきたという流れから、大阪経済大学へ久々に行くことになった。コロナ渦で呼んでいただいたときには、すべてオンライン講義だったので、キャンパスに行くのは久しぶりのことで、まあ懐かしい記憶を辿りながら上新庄から歩きました。ここの学生は優秀という印象です。そして学生たちにも活気があるなと思いますね、若い力でどんどん切り開いていってください。今回のテーマは飲食業会計。このテーマも面白いものです。飲食業がメジャーな産業であるにもかかわらず、意外に研究が少ない。ということで着眼点はいいとは思いますが、この分野も得意技の方の部類。自分の強みを活かすも殺すもと思うところですね。大阪もたまにはいいものです。

人の話を聞く
授業をする身になって、自分が人の話、講義を聞くということはめっきりなくなった。これは新たな知識のインストールの機会も減るし、たまには聞いて知を深めることも必要に思う。何よりも自分と関連するものがあれば、そこから何を得ることは自分の知識を血肉化することにもなるし、プラスに作用する。今回、クラウドファンディングがテーマということもあり、話を聞きにいった。自分と少し違う解説(→知識の内容が異なるわけではない)で、説明の仕方も勉強になった。一般向けのレベルや程度感なども学びになったものだ。僕なりの時間の活用や書籍だけではない勉強の時間もどのように獲得し、未来につなげていくのか、今回考えたことである。

岡山3年目
今年も岡山での講義が始まりました。同一講座も3年目。毎年、バージョンアップしながら話をさせてもらっていますが、自分も学びの多いものです。しゃべりながらそうだな、ああだなと思いながら、今年の学生の様子を味わう。そうして後期へという流れ。ルーティンになりながら、岡山に行くと大学の先生といういい意味での緊張感を持つ。これもいいものです。今年は特に農業政策はたくさん勉強したので、自分なりにも納得はして臨めた。やはり日々勉強というところです。

大量のニンニクがやってきた!
ニンニク農家さんからお裾分け。大量のニンニクが届いた。一度、食べてみたいといったところ、義理堅く持ってきてくださったが、量が・・・・。ありがたく頂きました。やはり人の気遣いだからやはりうれしいもの。農業だと、「うちで作った絶品の○○だから、食べてみんさい!」ということはあるが、工業だと、「うちで作った絶品のネジだから使ってみんさい!」ということはまずない。そんなこんなでありがたい話をお裾分け。

自然科学と社会科学
農業会計学と言うと、農業経済学の一端から派生した学問として位置づけられる。農学部に農業会計学は用意されるものの。社会科学だともいわれる。修士まで社会科学系で進学し、博士から自然科学、理系に行くとなると、やはりどうしても違和感がある。自然科学にいても、違和感。社会科学にいても、違和感。このせめぎあいはなかなか感じるものではないだろう。社会学は複雑に考えようとするし、自然科学はシンプルに考えようとする。いろんなことで「違い」は感じてしまうのだ。なかなか論文を起こしたときに、どうしても違うものを感じながら、書いているが、それでもどこかで「接点」はあるんだろうと思うのだが・・・・。その「接点」がわかるにはもう少し時間がいりそうだ。