会計の素人
僕も会計に携わってから、長い時間を経過したが、最初のころ、減価償却というものがよくわからなかった。また減価償却という言葉を聞くだけでアレルギーというか、いやなワードだった。当然のごとく、会計税務に携わる以上、減価償却から逃げれるどころか必須である。わからなかったのが、現金があるかないかということを念頭に置くと、減価償却の概念はドロップキックのような横やりというか、お金がでないのに、費用化する。経営者と話していても、昔の僕がわからなかった点と同様な出来事はしばしばある。わからないことは素直にわからないと言ったほうが後々、いいと思う。僕は話しやすいようにわからないことはわからないと素直に言おうというルールを設けて、仕事をする。減価償却にはその点で思いで深い概念である。大人になると、物事をいいにくくなる。こんな話をふと思い出したので、少しつづってみた。
人に説明する
決算書を作成し、決算書を読む。決算書は読み取れているのだろうか。貸借対照表の意味は?損益計算書では何がわかるのかなど、基本的なことをわかりやすくかかれてある。特にキャッシュフロー計算書の説明は、僕自身は気に入っているが、わかりやすいではないかと思う。学術研究もしているせいで(おかげで)、比較的、学者先生のお堅い本を読むことが多く、こうした一般書を読むことが少ない。しかし、普段は中小企業の皆さんと接することから、このようにわかりやすく物事を説明できる能力が必要である。会計クイズなどSNSでもあるようだ。会計がよくわかっている人もそうでない人も、一読をお勧めする。
検定試験について
達成度や自分の評価、あるいは基準ということを図る上で、資格というのは重要な役割を示す。数年前より、農業簿記検定という民間資格がはじめられた。農業の法人化や企業化ということで、農業簿記を1・2・3級とわけ、考査するものだ。民間資格なので、国家資格と違い、取ったからといってどうこうなるものではない。ある程度の知識や素養を示すものでしかない。農業簿記検定に関しては、6次産業化を認定する場合、総合化事業計画を策定するわけであるが、その時の評価点にするなど、建設業経理士のような役割や評点を与えることでインセンティブを与えたらどうか思う。建設業経理士は1・2級を持っている人には会社の評点が上がるような仕組みがあれば、もっと普及するのではないかと思う。検定試験も作る方も受ける方も考えることは多そうだ。農業会計に携わるものとしては、やはり普及してほしいと願うものだ。
業界が長くなっても
基本、税務署とか税理士とかは好きではないので、できるだけ一緒しない。もう長くこの業界にいるが、僕には肌が合わない。これ生理的な問題だ。昨日はご縁合って、食事を一緒にしたが、人柄もよく話しやすかった。全否定して門戸を閉ざすだけは進歩もないし、僕個人、「できるだけ」という条件があるだけだ。話している中で興味深いことがあったが、「税理士の生き残る道は、相続税業務しかない」ということ。確かに増税となると、資産課税は強化することは目に見えている。相続税の申告はさすがに素人では難しいと思う。今後簡素になるかもしれないが、クラウド会計などこれまでの税理士業務も大きく変わる過渡期にある。故に、相続税に活路を見出すのは当然の事だろう。どこに自分のポジションを置くのかは、大切である。自分が商品であるから。その人は相続税に進むということだが、僕も資産税を専門にする方向は正しいベクトルだと思う。税理士業界も大変です。士業の安住の時代はもう終わった。
こういうのも知恵である
5年前にanaの旅行積立 をはじめて、このたび満期になる。ファイナンシャルプランニングもやはり考えるものだ。毎月、一定額を積み立てると、利子分もプレミアムがつき、旅行券が届くという仕組み。ANAではANAのものしか使えないが、子供が大きくなったときを思い、飛行機で旅行に連れて行ってやろうと思い積み立てた。コロナの時代になったので、今すぐにはちょっと動けないが、少し遠くにでも思う。想定していなかったのが、子供が3人になったことだ。当時は2人の子供、4人家族というつもりだったが、ここは想定外だが、まあわいわい楽しめるだろう。父ちゃんとしてはお金が多くかかるが、仕方ない。ライフプランの書籍か何かで読んで始めようと思ったのだが、旅行積立もいいのでは?僕はANAをやったが、いろいろあるので、調べてみるといいと思う。
大学もリモート
毎年、何度か大学で講義させていただいている。今年も依頼をいただいたが、経営学の中で自由に話してほしいと。農業関係にしようと思っているが、株式会社とか普通の話の方が学生には食いつきやすいかもしれないが、どんな話をしようか、悩みどころ。今回は、リモートでの依頼でなかなか難度が高い。知った教員に聞くと、なかなか大変らしい。その準備もさることながら、どうしよう?去年はクラウドファンディングの話をしたが、違う話がいいなと思っている。もう少しなめなめ考えてみよう。まあちょこちょこ話がき始めたな・・・。
広島はどうなるんだろう?
読売新聞の記事から。河井問題で金銭の収受があるだろう政治家のリストである。真実はわからないが、もし本当にそうであれば、議員辞職は当然だろう。だんだん世界に慣れ、善悪がつかなくなったのか、最初に立候補した時の真摯な自分を見直してほしい。それにしても、めちゃくちゃである。もし全員、議員自粛したとすれば、また選挙である。今回、一掃して、志ある人が出てくるのではないかと期待する。世の中の価値観は大きく左右する。今回、わかったことは、票はお金で買うということか。お金があれば、政治家になれるという方程式の成立か。やはり政治にはかかわらないほうがいいのか、大きな疑問・課題を突き付けられている。
やはり気になるもので・・・
久しぶりに農業簿記関連の書籍を手に入れた。なかなかレアな書籍と思う。この書籍は、全国の農家の記録や帳表をまとめており、貴重な資料と言える。時々、日本の古本屋 で見るようにしており、やはり農業会計はこれからも何等かでかかわっていく分野であろう。それにしても、農業会計は独立した分野としては弱い。大学の公募をみても、それは感じる。衰退の一途である。博士号で一区切りした分野でもあるが、いったん少し離れることで違う目も出てくるかもしれない。ぼちぼち再稼働も必要であろうと思う今日この頃。
| 著者 : 中央経済社 発売日 : 2014-01-29 |
遺作
修士のときに、指導教官だった星野一郎先生。昨年、急死した。僕自身、4つの大学で学位を得たが、僕には合わなかった大学であり、早く脱出したい一心であった。そのころ、精神的にもしんどい時期でもあったが、今頃になって、その時の指導が役立っているように思う。修士学生時代はよく衝突もしたが、学生の自由なテーマの選択、学習とやりやすかったが、やたら形式は厳しかった。さすがに細かすぎることを僕も当時言ったが、その点は「細部は神に宿る」ということをよく言われ、譲らなかった。また僕には補助金など会計について、薦められたことがあったが、今思うと、国立大学の不正会計問題や粉飾会計の研究もその後していることから、自分にも関心があったテーマだったのかもしれない。農業はとくに補助金は切っても切り離せない問題である。故に、十分に合致するところであったかもしれない。変わった先生であったが、今なら受け入れられたかもしれない。僕も若気の至りとして許していただきたい。今更ながらご冥福をお祈りしたい。他大学ではあるが、会計分野では研究を続け、博士の学位は一応得た。この場ではあるが、報告したい。遺作となったテキストのようだが、購入して読んでみたいと思う。腰巻の仕訳なしで学べるというのは、もともと簿記嫌いと公言した師の思考であろうが、会計はやはり簿記が重要なのではないか(師の書き方でするならば、ー簿記は重要ではないとまでは言わないがー、というような但しを入れるのか)と思う次第。議論すれば衝突するだろうが、それは学問上の事であり、様々な考えかたがあるのはいいことである。
ダブルドクターの時代
先日、博士号は取得したが、これで終わりではなく、改めてスタートである。2つ目の博士号を取るために動いているが、博士号を取るには自分の能力もさることながら、指導教官との相性もある。少なくとも2つ目ともなると、指導教官がシングルドクター同士であるならば、その方が僕以上の学力・人望などを備えていないと、僕が学ぶに値しない。社会人にもなって、もう一つと思うには理由がある。学術界もシングルドクターの時代ではなくなる。査読云々とかいうが、そんなのあまり関係ない。僕は学位と思っている。ダブルドクターになってから、ようやく自分は研究者であるは言うこととしたい。それだけ自分に課題を課すから、研究者という価値があるのであって、サラリーマンで楽するのならば、僕も格好だけそうする。今回、自分が動いたが、大失敗した。かなりひどかったので、新天地を模索することとした。もう僕も40歳を越えている。歩み寄ってどうのこのうという年齢でもない。ダメなものはダメ。時間の無駄である。また苦しいイバラの道になるが、イバラの道だから研究なのだ。それをガタガタいうのなら、研究者失格。僕は2つ、博士号をとってから言う権利が発生する。アクセサリーでもないが、もう一つは自分に課したい。その後、自分の趣味的な動きに移行したい。それまでは僕も修行僧である。