学術研究

飲食業の実務ヒアリング

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県立広島大学の教室で

今日は日本料理高山の高山料理長(社長)をお迎えして、飲食業の実務について伺った。会計学の講座なので、特に原価管理を重きをおいてお話をしていただいた。飲食組合など様々なところでお世話になっていますが、生徒にもわかりやすく、実体験をもとにお話をしていただき、よかったと思います。ホテル、弁当センタ-などの過去の経験と、現在の事業のフィードバックからどう向き合いながら経営しているのかというのも興味深い話であった。会計は使い方!会計がわからんで経営ができるか!というところだろうか。今日の学びはよかった。

飲食業会計の研究

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ブル-オ-シャンの研究エリアで

比較的、飲食の方々とはお付き合いが多い。実務上も飲食は科学的でないと成功しないという実感がありつつ、会計は未熟な業種であるので、これを理論的な整理をすべきだと考えていた。農業会計という色が強くなりすぎて、実務上は農業ばかりではないわけで、「農」と「食」の連携を考えると今後も有益であろうと目算があった。飲食業の会計を研究してみようと考え、県立広島大学の生徒さんも巻き込んで、勉強を始めることとした。先行研究をみてみると、まったくない。これは勝負できると思っている。飲食業は参入しやすい業種であるが、開業も廃業も多い。会計の役割がどれだけ貢献していくのか、これから研究をしっかりやりたいと思う。農業会計も継続的に行うが、飲食業会計の理論の確立もやってみる。研究者のように時間が欲しいと思うことはしばしばである。

旧友再会、社会人大学院の学び方

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10年前の学びの仲間

29歳の僕は、30歳を目の前にしたときに、環境の変化を求めていた。いろいろ悩んだ末、立命館大学の大学院へ進学することにした。週末に広島から関西へ2年間通い、学位を得た。今回、来広があるとのことで連絡をもらった。5,6年振りの再会である。当時はある会社の役員までされていたが、学問の道を今は進んでいる。趣味の世界だと楽しんで取り組んでいる姿には魅せられるものがある。入学前には思わなかった人生が大学院によって、生まれることもある。こうした出会いだけでも行かなければなかったことだ。時は経過したけれど、かけがえのない時間だったかもしれない。年齢の違う同期も頑張っている。僕も頑張らないといけない。いい時間でした。

久しぶりの学会報告に向けて

農業簿記の記録、原価管理表から学ぶこと

今年の1発目の学会報告は、日本簿記学会の関西部会で今週末に報告予定。4年ぶりである。学会の趣旨から簿記の領域を中心とし、記録と記帳といったところを焦点とすべきである。僕にとっての研究では、簿記に関しては一定の整理がついたと思っている。簿記をさらに突っ込んでということではなく、①簿記、②経営分析、③資金調達といった流れを考えると、簿記活用の位相をどうとらえるのかを整理する位置づけを確認できればいいと思っていたが、ヒアリングを重ねた際、改めて簿記周辺で気づいたことがあり、今回、報告整理をしようと思っている次第である。学会に行くと、学者先生は何とか教授、准教授などの方には優しいが、我々、社会人や学生にはかみついてくる。素晴らしい方もいるが、どうもならない人もいる。公平にはならないものだ。特殊な世界。そんなこと言っても仕方ないから、やってみよう。でも学会運営などは大いなる疑問や不満もあるので、それは少しこの場で書いておきたいと思っている。さあ4年ぶりの簿記学会、もう少し勉強して臨むとする。

図書館という場所

昔から好きな場所

図書館という場所。そして司書という仕事。昔、若いころは、フリ-スク-ルの先生か図書館司書になるものだと思っていた。そんなことも昔あったけど、関心が強くなってきた。一番、今欲しい資格と言えば、「司書」である。最近の読書から、「図書館「超」活用術 最高の「知的空間」で、本物の思考力を身につける」という本がある。図書館ってどんな場所なのか、どういうことができるのか、いろんなことができますよってことだけど、図書館と言えども、僕が使うところはどうしても大学図書館になる。しかし、活用の仕方で情報の集積はかなりのことができる。それ故、興味深い場所であり、ここにいるときも心地よく過ごせる。一度、じっくり司書関連は勉強したいものであるし、一度働いてもみたい場所だ。これだけの施設を無料で使える(有料もあるけれど)のに、活用しないのはもったいない。ネット時代でも図書館は必要である。

農業会計研究の責任

それでも研究を続ける意義

農業会計研究に携わって、結構な時間が経った。僕の研究卒業記念に学会報告をして終わりをと考えていたが、そこから日本簿記学会の部会のお話をいただき、多くの研究者の方々とともに研究させていただいた。その内容は思いのほか、評価が高く、学会賞までいただくことになった。もう4年前の話である。力もないままに進んだ研究生活だが、改めてそれを思いなおすと以下のように解釈をしている。思いのほか、農業会計に深く向き合うようになったが、一定の成果を得る、残すことで、課題解決に向けた一歩を踏み出すという点で、僕の研究する責任があるような気がしている。正直なところ、農業よりも他の分野の方が得意であるし、他でやってみたいことはたくさんある。しかし、農業会計そのものを深く研究する人が少なくなっているのも事実である。そして会計の役割はさらに重要視させていくと思っている。その意味で、簿記という極めて地味なところから財務会計、管理会計と幅広く何らかのヒントを与えられる機会を創出できればと思う。それは不完全な段階でもいい。それに怖がらず、批判と共感を得ながら、学問の進歩があればいい。ひとまずは研究は楽しかったが、生産性を追われているので、しんどくなっている。それでももう少し研究を残す必要、そして意義があると思っている。

農業会計研究、古い書籍に当たる

1951年発刊、現代の農業経営入門-その分析方法入門-、桑原正信、貝原基介著

それにしても古い書籍を手に入れた。1945年に終戦といえば、その6年後の本である。大槻先生の京大式農業簿記(1912年)からすると、こうした会計情報からどのような手がかりを得られるのかを知りたいと思うのは、当然の帰結かもしれない。やはりこの時期-もっと先もそうだが-は、個人農家を焦点としたものであり、経営と家計の分離といったところがフォーカスクェッションと思える。あまりにも書籍がぼろぼろすぎて、ページをめくるとやぶれそうだが、この時期の重要な資料ともいえる。桑原先生はその後、農業経営の分析の書籍を出されており、僕も何冊か持っている。何かいいヒントが得られないものかと思うものである。研究は孤独である。

農業会計研究、研究の途中

地道な作業と行き詰まり

農業の管理会計に関する論文を書く算段になって、あれこれ文献をみているが、先行論文が少ない。結局、僕の生まれる前、約50年前に残された論文を手掛かりに考えているが、財務会計もそうだが、それ以上に管理会計はどこまでの領域でといったところが完全に分かっていない。ただ一つ、調べていてわかったことは農業の経営構造の変化が会計に反映し、変化がドミナントに推移したものになっていることがわかった。当たり前といえば当たり前だが、言葉に残していくことがやはり必要なのだ。もう少し調査してみるけど、研究の空白が大きいのはなぜだろうか?けん引した先生の影響だろうか?世の中に必要ではなかったのだろうか?見えるようで見えない・・・。

僕は応援したい!

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小保方さんの件で思うこと

元理研の小保方さんがホームペ-ジを立ち上げたそうだ。記事によると、STAP細胞の作成手順が説明されているとのこと。画像のような手順らしいが、門外漢なのでわからない。本件で思うことは、研究者の態度である。僕も感じていることだが、やはり弱きものはつぶすという風潮があるようでならない。応援しているようで、そうではないという流れはあるように思う。それは将来、自身の立場が脅かされるからである。研究者の誰かがやはり小保方さんを助けて欲しかった。今後の研究業界に進みたいと思う後輩のためにも。研究者ならば、徹底的に研究業績を残す。教育者なら後身を残すといったこと。僕はほとんどが後者であってほしい。STAP細胞の存在が明らかになれば、これは素晴らしい研究であり、社会に役立つものである。こういうことはなかなか難しい。それよりもどの業界に行っても、素晴らしい社会人を育てる教育者を作る世の中であってほしいものだ。弱きをつぶすことなく。お会いできる機会があるなら、お会いしたいものだ。これからの人のためにも僕は小保方さんを応援したい。研究をする同志としても。