中長期的な視点で
農業新聞を読んでいると、農業高校の教員の成り手がいないという記事を見かけた。産業教育手当で、大半が支給金額(給与の10パーセント)を下回っているという。農業高校で言えば、準備もさることながら、飼育や実習、農場管理など時間外労働の賦課も多い。財政上も問題としているが、教員の確保はさらに難しくなってこよう。採用試験でも半数以上が辞退しているというのだから、労働環境は決していいとは言えないのだろう。人を育てるのに、やはり時間を要する。お金だけの問題ではないかもしれないが、それに似合う報酬というのは必要ではないか。待遇悪化は続くような気がする。ほんとに人がいなくなってから、本機になるのだろうか。問題は未然に防ぐ。再考すべきではないだろうかと思う、農業高校の教員問題。
今年はコメは不足しそうだ
この夏、農家、農業法人と約10か所くらい仕事で回った。雑談も含めていろんな話をしたが、今年、やはりコメの出来栄えはよくなさそうだ。皆さん、口をそろえて言う。これだけ天候不順が続くと、農作物の影響は多大なものである。今日の農業新聞では食料自給力が過去最低という記事が1面にもなったが、食糧安全保障の件も真剣に取り組むべきである。農業基本法が改正になったが、この点も書かれている。それにしても、スーパーなど米騒動は起きる気がする。主食であるコメがないというのは不安そのものであるが、メディアが煽りすぎるのも決していい傾向ではない。間違いなく言えるのはコメの価格は上がる。家計にはまたずっしりと重荷が増える。
毎年のこと
例年になるが、農業白書は目を通す。だいたい7月に発刊されて、送ってもらうようにするが、何故だか8月に届く。本屋で買えば、持って帰るのに重いので、送ってもらうが、今年は農業基本法の改正もあって、農政にとっては重要と思われる。どの分野でも興味関心がある分野は目を通した方がいい。流れがわかる。ネット時代になっているが、やはり書籍で目を通すのは大切であるし、表紙をみていると手に取ることもある。白書を読むときは夏であるが、夏ということは下半期に入っているんだから、もう今年も終わりになってきていることなのかと感慨深い。
中山間地域の農業から
昔、広島県の農産物のブランドの仕事をしていた時に、抜群の農産物で登場された世羅の恵様へ毎年、とうもろこしを分けて頂く。他にお裾分けしても、抜群の評判の一品。ブランドの審査の時も、審査員も評価はかなり高かった。そんなこんなで7,8年はゆうに経過しているだろうが、時期を見計らって、参るわけだが、先駆的に動いている。やはり近年は天候不順の影響が大きいようだ。これはここの農家さんだけではないが、深刻な問題である。どうも広島県は農業支援という点でかなり弱いと思うのだが、当分ご無沙汰もしているので、もろもろ聞いてみたいものだと思うところ。円安の影響もすごい。未来の農業はどこに・・・。そんな諸々を思いながら1年に一度の訪問をした記録である。
農業問題
これは先日の記事であるが、本日の日本農業新聞でも農業経営体90万割という記事が出た。国内の農業生産をいかに維持するのかが課題となっているが、若手の農業参入には所得の低さもあるし、創業資金の確保などなかなか進まない。離農、新規就農・・・・・担い手の問題は大きいなと思うところ。集落営農を中心に研究をすすめている身としては、地域維持には必要な要素であるが、問題の繰延をしているだけで抜本的な解決はしていない。どうすればいいのか、おそらく農業の場合、事業を軌道に乗せるには7年はかかると思う。まずもって創業資金がかかりすぎる。ハウス一棟建てると、今や5000万円近い。軌道にのせるまでの支援をどうするのかをもう一度構成すべきと思う。食は人間生活の根幹を担う。食料自給率が40パーセントなら、60%は食べられないということ。輸入に頼るだけではいけないのでは?2割減と言えば、10000人から8000人ということ。100万人なら80万人である。そういう事実を受け止めるべきであろう。
中山間地域へ
少し遠めの農業法人へお仕事。まあいろいろ話していると、あれこれ出てくるもので、いいコミュケーションが取れたのかなと思う時間でした。内容は言えないけれど、たまに農業の現場に行き、学びを得ることをしていかないといけないなと思いながら、どうしても農業の仕事になると、ちょっと遠めの位置にあることから時間がとか言い訳となることもある。まあそうは言わず、動かないと改めて思ったところ。農業の仕事もまだまだやりますよ。写真は道中でランチ。
蘇る「夏2024!」
今年の夏も県立広島大学でブランド論の講義に招聘された。今年で3年目で最後になる模様。一応、農業会計学の専門になるので、マーケティング系に呼ばれるのは最後になると思っている。まあ専門違いではあるが、実務的にはこんなことをしているわけで、まったくのずぶの素人ではない。ただ県立広島大学の学生のレベルは高い方なので、それなりの仕上げが必要である。偏差値が下がるからと言って、手を抜くわけではないが、どうしても話す内容が変わってくる。そんなこんなで暑い夏が今年もやってくる。おおむね最初の仕込みは済んだかなというところ。
農業経営者の時間配分
日本農業新聞で経営のツボというコーナーがあり、たまにUPされる。今日、たまたま掲載された記事であるが、農業生産と農業経営のバランスたるものを整理されているが、結論を言えば、こうだ。「これからの農業経営者に大切なことは、農業生産の力を落とさずに農業経営の時間を確保し、自らの農業経営力を高めていく」ということになる。儲かる農業経営の実現の本質が農業生産にあるということを言われているが、6次産業化など加工に走るのではなく、根幹がやはり生産事業をどう構成して経営していくかということになる。どうも生産事業を軽んじるような傾向に踏み入りがちであるが、やはり基礎基本に立ち戻り、農業経営をしていくことに他ならない気がする。農業経営という観点への意識は強めることは必要であるが、自己点検は基礎基本からである。
なんでもかんでも
野菜が高いね、ほんと。今日の日本農業新聞では、キャベツの小売価格が過去5年で最高価格という見出し。天候などもあるにせよ、食は生活の根幹、値上がり傾向がなんでもかんでも続いているので、 ほんと生活が厳しくなっている。飽食時代と位置付ければ、もう一日2食ということもありうるかもしれない。それだけ日本は貧しい国となってしまった。最近の記事では、新興国転落というワードも見たが、まさしくそう、正面から事実を受け止めなければならないだろう。野菜の高騰をみると、ほんと手軽には食が食べられなくなった。さらに離農も増えるだろうと思うし、悪循環。暗いニュースが多いなあと思うが、それでも生きていかなければいけない。なんとかならないだろうかと思いつつも・・・。
理系拡充の大学新設
今日の日本農業新聞の一面に、「食、農、環境学部」と続々という記事がトップに。2027年の新設に向けて動き出しているのだろうが、一応、理系で最後に学位を取った身からすれば、気になるところである。特に広島県は、広島工業大学、広島修道大学と2校が予定している。新設されたからといって、人口減は変わらない。その意味で大学の存在意義が問われる中、どこまでニーズは続くのか、正直不透明である。しかし、やるからには根強く続いてほしいと思うので、期待をしながらみていくこととしたい。