小テストの巻
大学で小テストを実施した。大学は論文を書きに行くところだという理念を捨てて、今年は加点方式での実施。試験に出るところまで披露しや大盤振る舞い。さあ結果は?だいたいはできているが、出来ていないやつもいる。明らかに勉強をしていない。やる気がないのはやりようがない。子供でもあるまいし、大学は別に行かなくても、働いてもいいし、専門学校で資格をとってもいいし、生き方はさまざま。一番いけないのは、欠席である。目の前の困難から逃げることだ。勉強ができる、できないはいい。できなければ、人の2倍、3倍やるしかないだろう?、出来ない自分と向き合って成長させるのではないか。もう子供じゃないぞ!といって鼓舞するが、何人かは毎年、響かない。結局、自分のことは自分で落とし前をつけないといけないのよ、親は助けてくれないぞ!こんな思いでいるのだが、「甘く」向き合う気もない。突き放すこともやさしさと思うし、ここを乗り越えないとだめだと思うから。もう少し小テスト、点数取ってほしかったな・・・。
作付面積20年で1.5倍
輸入が高騰し、国内需要も高まることで、そばの作付が増えているとのこと。コメに代わる転作作物で蕎麦を栽培、背景にあるのは国の生産調整があり、1971年からはじまった減反政策が2018年に廃止されたが、国は転作を推し進める。離農も手伝って、作付が全体では増えていても、不安要素もある。国の転作助成、水田活用の直接交付支払金は5年に一度の水張が条件であり代わりの畑地化助成も交付は5年限りということで先行きが怪しい。つまり継続的に栽培を増やすことも懸念材料としてある。需要は増えても供給できないという構図が生まれ、さてこれをどうするのかと思うところ。農業に魅力をというが、現実的に農業を職業にと飛び込むには考える。僕もそう。かかわりはあっても農家にはなれない。その技量も能力も資金もすべて備わっていない。何より将来が見通せないのが大きな要因ではないかと思うのである。
こういう「場」もあったのか
会計学講義後、同僚講師と。一度、ここへという話を頂いたことから。8つの農業高校で栽培された農作物を使った飲食店。高校生にもやりがいがあるのではないかと思いますし、こういうお店は行ったことがない。人気店のようで次々お客さんは来店しますが、予約でいっぱい、大盛況。いろいろ勉強させていただきました。農業高校の学生と喋ってみたいなあ…。
現実である
少子高齢化の進行、農村での人材不足の深刻化において、新規就農者がここ5年で1万人以上減っている。2023年では43,460人であり、49歳以下で言うと、15,890人という。新規就農と言えども50歳をこえてから就農するようである。農の雇用事業として、農業法人などえ働く新規就農者は研修生39.5%が離農という結果っでもある。離農理由は現実と理想のギャップ、給与や勤務体系、体力的な問題等々、いわゆる「ミスマッチ」になろうか。農業従事者が減る。地域の衰退、疲弊はさらに進むだろうが、重点的な支援を求める。しかし、抜本策は僕もよくわからない。食料がないことは国力の停滞でもある。やはり手厚い支援は少なくとも必要ではないかと思う次第。
個人経営にも社会保険?
農林水産省が個人経営体の従業員の社会保険、労働保険の義務化の検討をするという。農業基本法の改正で、「(農業現場での)雇用の確保に資する労働環境の整備」を求めていることもあり、幅広い分野での社会保険の適用をということらしいが、季節のばらつき。費用、事務負担など、農業経営者には過酷な話にも思う。労働法が労働者保護にあることは理解できるが、経営者は守られることもない。確かに「こうなればいいよね」って話は、社会にもたくさんちりばめられているが、すべてに「YES」にもならない。正しいことがすべて正しいというのが社会ではない。今回の社会保険、義務化は踏みとどまってほしい。担い手の衰退、離農の促進要素にもなるのではないかと思うものである。ただ流れ的には「義務化」になるのではと思うが、机族の望むように。
たまには沖縄に触れる
オンラインであったが、特別研究員をやっている沖縄国際大学のセミナーに参加した。最近は人前でしゃべることも方が多いので、 自分へのインストールが希薄である。今回、興味深いなと思い、拝聴した。事業への情熱、未来の切り拓き方に感銘した。どうも女性経営者の方が「突破力」はあるのかもしれない。僕が近年、会って話したいと思う経営者も「女性」である。たぶん着眼点の違いに惹かれるのではないかと推察する。さとうきびを使ってラム酒を作った、このストーリーの小説があるらしく、読んで見ようと思う。
さらば大学の教壇!
今年度で大学の教壇とはすべて離れることになる模様。いろんなことあったなと思うのだが、次のスタートして位置づける。常勤は話を頂くことはあるが、自分のライフと噛み合わないので、第一希望は、特任。その次は客員で、多くても週2日という程度で大学教育にはかかわりたいと思っているが、なかなか要望通りにはならない。下手に僕がいろいろ科目を持てる方だと思うので、 自分の専門分野がなんだったかなと思うこともしばしば。他人からの評価と自分が思う評価は異なるものである。教壇には「思い」もあるので、新天地へ少し動くと思うが、この1年は僕自身も大きな動きもあるだろうから、文字通り「おわりはじまり」なのである。
もっと「コメ」を作りましょう
今回の自民党の総裁選で、コメ政策が争点に浮上という記事を見た。増産に舵を切るということ。水田活用の直接支払交付金の財政負担が米需要減に伴って増えていることや、増産分の消費の確保はできるのかなど問題は山積である。海外へのコメ輸出に活路を見出そうとすると考えであろうが、実現はいかに。しかしながら、担い手を確保し、食料自給率を上げていかなければ。この国は埋没することになる。どこにお金をかけて農業生産を落としている国があるのかという石破先生の意見はもっともである。さきほど申し上げた輸出→実現の方程式が本当に成り立つのかである。もしそれがなければ、コメの増産分の消費の確保がないわけであるから、米価の下落は避けられない。農業所得は減り、離農というシナリオも否定できない。今回の総裁選、農業政策にも注目したいと思う。
最近の夏の風物詩
この3年、県立広島大学の夏の集中講義をいただいて、これが終わると夏が終わるという気持ちになっていた。はじめあるものは終わりがあるもので、今年で終わる。一抹の寂しさはあるが、新しいスタートと位置付けたい。そもそも一応、農業会計学を専門としている者がマーケティングの講座をやるわけだから、まあ幅も広がるよね。そしてマーケティングは人気講座。会計は不人気講座。そう考えると、えらいギャップもある。ここの学生は優秀である。出来る子をもっと出来るようにするという先生がいいのだろう。その点では僕は出来ない子を出来るようにするのが教育のロマンがある。だが整った学生のレベルで、講義すると楽なのは楽。質問もきちんとしている。そう思うが、いろいろである。そのいろいろを感じる夏は終わった。さあ秋へ!じゃっぷアップしていこうと思う今日この頃。
便利なのか、不便なのか
台風の影響で頼まれた大学の講義もオンラインになった。コロナがあったので、学生たちも慣れているようだ。どうも夏の集中講義は日程の関係で時間変更もできないそうだ。今回、苦渋な選択をしたとのこと。天候のことなので、仕方ない。学生たちが一番しんどいだろう。オンラインもいい面もあるが、悪い面もある。人との温度差、対面の良さを消してしまうし、実際、「会った」気になるというマイナス点。確かに無駄な出張はなくなったのかもしれない、移動という時間ロスもなくなっただろう。しかし、それでも対面で触れ合う良さはあるのではないか。時代遅れなのかもしれないが・・・。まあそんなことで来週は対面に戻るから、実際に学生に会うのは楽しみではある。