ふと思い出した言葉
引用の織物。ロラン・バルトを思い出したわけだ。テクストとは、無数にある文化の中心からやって来た引用の織物であるという。模倣と独創。ほんとに独自性は自分にあるのだろうか。引用の織物と検索したら、宮川淳さんの本が出てきた。僕が生まれる1年前に出版している。p117。「なぜ引用なのか。引用について考えること、それは読むことについて考えはじめることだ。読むとはアルケー(原理とか根拠という意味)、一なる全体、《本》へと送りとどけることではない。それは逆に還元不可能な複数性、くりかえしと差異について考えることでだろう」という一節があるが、くりかえしと差異。深く考える。続いて、他社への存在を記しているが、殊更、何か自分が自分であるような、ないようなそんな感覚を感じるときがある。楽しく読ませてもらった。