年始のご挨拶

2025年開幕

旧年中は大変お世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。
2年連続の喪中にて、年始の挨拶をご遠慮させていただきました。今年に年賀状終いもする予定にしています。

さて、2025年始まりました。内なる闘志を燃やしております。

荘子の言葉の中に、「君子の交わりは淡きことみずの如し」(「君子之交淡若水」)という一説がある。君子の交際は、水のように淡白であるが、その友情はいつまでも変わらないということという意味であり、あっさりした交わりを指し、あんまりべたべた濃厚濃密に付き合うのは、君子にふさわしくないというのである。君子とは、学識・人格ともにすぐれた、立派な人であるが、この「淡交」という言葉に強く惹かれるのである。

SNSが発達し、そうした浅く薄っぺらい付き合いが現代風なのかもしれないが、濃厚で濃密な関係が強くなりすぎると、トラブルの元にもなる。そう考えると、「淡交」という意味を今更ながら考えるようになりました。

また昨年は静かに暮らし、ひとり時間を作るようにしてきました。過去・現在・未来を対象化し、自分の人生をよりよく考えたつもりです。歳をとる意味を否が応でも向き合うようにはなりました。

今年は人生総攻撃のような「動」的な年になると思います。しかしながら、時間のバランスを考えて構成しようと思います。人とも会いすぎるのもよくない、会わなすぎるのもよくない、「淡交」くらいがちょうどいい温度のような気がします。ほんと「バランス」感覚は大切にしようと考えています。

今年は人生の下克上のスタート元年にします。それ故に、動くがバランス、過度に同じ人ばかり会わないようにしながら、多様な声を聞いて、反芻します。

この数年が僕の人生の勝負、そういう境界に自分の身があることを真に受け止め、今年を始めたいと思います。

重ねて本年もよろしくお願いいたします。

2025年元旦  岸保 宏