2019年 1月 の投稿一覧

気分転換の読書-たまには文学-

三田文学の源流、永井荷風

永井荷風を読んだ記憶はある。記憶はあるといっても、遠い記憶を引っ張り出す、そんな感じであったが、改めて三田文学、慶應義塾とのかかわりを知るいい機会になった。書の中にもあるが、慶應への現代への系譜としても、永井荷風という人を論じ、語り継いできている。この書の中で、慶應出身者が論じた共通の問題点として、このように末延が述べている。「それぞれが「性」という荷風文学を貫く根本主題をしっかりと視座に据えたうえで、荷風文学における根本主題として、それぞれの作品の最も奥深いところに秘められた「性」による国家の解体という、荷風のきわめて過激な思想と、それが日本の近現代文学と二十世紀の世界文学に対して持つ意味が、十全に読み解かれてこなかった(273-274頁)」と。なるほど、人間の「性」のドラマを、人間の根源的な主題への向き合い方は、接近していても、接近できていないのか、現代の作品はそこへたどり着いているのか、いやそうとも思えない、ギリギリのところへの描写はどうなのか、いろいろ思うところはある。荷風は物語は書いたが、小説は書かなかった、書けなかったということも過去の論者の指摘もあるようだが、それはどうなのか。荷風を少し読んでみたくなった。

慶應義塾文学科教授 永井荷風 (集英社新書)

専門学校での講義

今年も機会に恵まれて

調理師を目指す広島酔心調理製菓専門学校 の飲食業開業塾という講座のゲストスピーカーで今年も講義をさせいただきました。調理の技能や技術の向上に力点を置いて学習を進めているが、これから飲食で開業していこうという人のためにできた特設講座。3年前くらいから始まり、専門学校では日本初の取り組みでスタートしたと聞いています。このプログラムを教える適任者がなかなかいないことや、こうした経営を学ぶ場を作りにくいというのもあるようだ。しかしながら、何をはじめるにおいても、こうした開業にまつわる一連の講義を聞き、今後に活かすことは大変必要だと思います。専門学校では意識が開業への意識が高いため、大学と異なり、いい雰囲気で講義をさせていただきました。会計の導入や基本的な実務的な手続きや流れなど、ほんと基礎の基礎をお話ししましたが、意外にもこうしたいわば、「つまらない」「眠たくなる」ようなことが必要であるんです。せっかく専門学校の在学をしているのだから、より多くの教養を学んでほしいなと思うところです。また機会があれば、また来年!

 

新年のあいさつの代えて

 

2019年ー平成が終わるー新時代へ

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。昨年はほんと周囲に他人に振り回された感じでした。それが本当にしんどく、また後厄のせいか、僕を取り巻くものが大変でした。今年は自分の時間をしっかりとれるようにと思っています。取れるというか強制的にでも時間を作り、勉強する、研究するといったことで、知識の再インストールと新規の知識獲得を考えています。近年は突っ走ってきたので、力を蓄えて飛躍に備える時期かなと。力を蓄えながら、今やるべきことを淡々とこなしていく。淡々とこなすといってもいろいろやっているので、それなりには成果もできるのではないかと思います。元気に健康にやっていきたい。2019年の開幕。さあ頑張ろう!