言葉を残す

非常勤講師からの言葉

学生であった頃に、非常勤の先生によくしていただいた。僕が今、その立場であるから、そういう存在でいたいと思っている。ある先生と。いろんな話をして、最後に手帳を出してくれと言う。そして、二つの言葉をくれた。①自己を醇化せよ、②未分化に耐える、この二つである。若かりし頃の僕は「醇化」という言葉は知らなかった。何となくは読めた。聞いてみると、帰ってから自分で調べなさいと言われた。はっとしたのを覚えている。この言葉はいまだに心に残っている。20年以上も前。この言葉の問いに答えられているだろうかと思うが、大学の教壇に立ってからは、ふと思い出す機会が多くなった。