情熱なしになしうるすべては、無価値であるー2024年開幕ー

今年は年男、2024年辰年

昨日、ふっと思い立って読み直そうと読んだのが、マックスウェーバーで「職業としての学問」。この有名な名言をタイトルを引用して、今年の呼吸を始める。今年は昨年よりさらに苦しい一年になる気がしている。かといって臆することもないが、「静か」に「内に秘めた」闘志で立ち向かうことにする。キャリア理論で、「トランジション」という概念がある。転機や転換、変化や移行といった意味で、「個人の成長は、不安経験をよりポジティブな要素に変化させる点から始まる」と考えたプロセスであり、従来の個人を見つめ直し、自己のなかに消化して新たなキャリアステージに向けて準備する段階を、「トランジション」と位置づけた。そんな時期に差し掛かった年なんだろうと思う。人間を動かす原動力が二つあるとすれば、一つは「ビション」や「夢」、もう一つは「不安や恐怖」あるいは「劣等感」といってもいいと思うが、僕は後者の「不安や恐怖」あるいは「劣等感」というエネルギーで自分を奮い立たせている。だからこそ、今年はその後者のエネルギーから前者へ変わっていけるように、準備をしたい。ぐわっと鮮やかに派手に力強く昇る「龍」は勇ましいが、この「トランジション」を感じる今の局面は、そんな心境の中、思いを強くする。

再び、「情熱なしになしうるすべては、無価値である(マックス・ウェーバー)」。

「氷のような情熱」ーこれもまたマックス・ウェーバーであるが、そんな心構えで!

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

2024年 正月関係なく騒がしい子供がいる自宅にて

岸保 宏